日常の思わぬケガや、他人に損害を与えてしまったときに備えるのが傷害保険と賠償責任保険です。それぞれの守備範囲を見ていきましょう。
先生、ケガの保険っていろいろあるみたいだけど、傷害保険ってどんなケガでも出るの?
いい質問ね。傷害保険は『急激・偶然・外来』の3つを満たす事故によるケガを補償するのよ。
この3条件がキーワードなの。
補足しますね。急激=突発的で、偶然=予測できず、外来=体の外からの原因、という意味です。
だから、病気や、細菌性食中毒、日焼けなどは原則として傷害保険の対象外になります。
うぅ〜ん…つまり、じわじわ体の中から起きる病気は『ケガ』じゃないから出ないってことなんですねぇ?
そのとおりよ、美羽ちゃん。
傷害保険にはいくつか種類があってね。
国内外いつでも補償する『普通傷害保険』、旅行中だけの『国内旅行傷害保険』『海外旅行傷害保険』などがあるの。
ここは差が出るところです。海外旅行傷害保険は、旅行中の細菌性食中毒や地震によるケガも補償対象になります。
普通傷害保険では対象外のものが、旅行保険ではカバーされる場合があるのですね。
へぇ、海外旅行保険だと食中毒もOKなんだ!
旅行先で当たったら助かるね。
じゃあ賠償責任保険ってのは別モノ?
別の役割ね。賠償責任保険は、自分がうっかり他人にケガをさせたり、他人のモノを壊したりして、法律上の損害賠償責任を負ったときに備える保険なのよ。
自分がケガするんじゃなくて、相手にしちゃったときの保険なんですねぇ。
ちょっとこわいですけど、あると安心ですぅ。
代表格が個人賠償責任保険です。
日常生活での賠償事故、たとえば自転車で歩行者にぶつかった、子どもが店の商品を壊した、飼い犬が他人を噛んだ、といったケースを幅広く補償します。
自転車事故もカバーされるんだ!
最近そういうニュース多いもんね。
要は『他人に迷惑かけちゃった』ときの味方ってこと?
まさにそう。
しかも個人賠償責任保険は、火災保険や自動車保険の特約として付けられることが多いの。
単独で入るより手軽なのよ。
事業者向けにはPL保険(生産物賠償責任保険)もあります。
製造・販売した製品の欠陥で消費者にケガや損害を与えた場合の賠償に備える保険です。
傷害保険は自分のケガ、賠償責任保険は相手への賠償…役割が反対なんですねぇ。
区別して覚えますぅ。
その対比でばっちりよ。
『急激・偶然・外来』と『個人賠償責任保険は特約で付けられる』の2点は特に狙われるから押さえてね。
確認クイズ
傷害保険および賠償責任保険に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 普通傷害保険は、日常生活における病気による入院も補償の対象としている。
- 傷害保険が対象とするのは、急激・偶然・外来の事故によるケガである。
- 個人賠償責任保険は、自分自身が転倒してケガをした場合の治療費を補償する。
- 海外旅行傷害保険では、旅行中の細菌性食中毒によるケガは一切補償されない。
こたえを見る
正解: 2. 傷害保険が対象とするのは、急激・偶然・外来の事故によるケガである。
傷害保険は「急激・偶然・外来」の事故によるケガが対象です。1は病気が傷害保険の対象外なので誤り。3は個人賠償責任保険が「他人への賠償」に備える保険で、自分のケガの治療費は対象外のため誤り。4は海外旅行傷害保険が細菌性食中毒によるケガも補償対象とするため誤りです。