『卵は一つのカゴに盛るな』という投資の格言。その正体が分散投資であり、ポートフォリオ理論です。リスクを抑える仕組みを会話でつかみましょう。
投資は『卵を一つのカゴに盛るな』って言うよね。
あれってどういう意味なの?
よい格言に注目したわね。
1つの資産に集中させず、複数に分けてリスクを下げる考え方が分散投資よ。
その組み合わせ全体をポートフォリオと呼ぶの。
補足すると、投資におけるリスクとは『危険』ではなく『リターンの振れ幅の大きさ』を指します。
統計的には標準偏差で表され、大きいほど値動きが激しいという意味です。
うぅ〜ん、リスクって『損する危険』じゃなくて『ブレの大きさ』なんですねぇ。
意外です。
そこは初学者がつまずくところね。
プラスにもマイナスにも振れる、その幅がリスク。
だから分散でこの振れ幅を小さくするのが狙いなのよ。
でも、いろんな株を買えば買うほどリスクが減るってこと?
ただ数を増やすだけでは不十分なの。
カギを握るのが値動きの連動性を示す相関係数よ。
これは-1から+1の間の値をとるの。
相関係数が+1なら2つの資産は完全に同じ動きをし、分散効果はありません。
逆に-1なら正反対に動くため、分散効果は最大になります。
つまり、値動きが異なる資産を組み合わせるほどリスクが下がるんです。
同じ動きの株ばかり集めても意味がなくて、逆に動くものを混ぜるといいんですねぇ。
その通りよ、美羽ちゃん。
たとえば景気に強い株と、景気に弱くても不況に強い資産を混ぜると、片方が下がっても片方が支えてくれるの。
傘と日焼け止めを両方持つようなものね。
うまい例え! それなら晴れでも雨でも困らないね。
ふふ。
もう一つ、投資判断の物差しとして期待収益率も覚えておいて。
起こりうる収益率を、その発生確率で加重平均したものよ。
つまり、期待収益率でリターンの見込みを測り、標準偏差(リスク)で振れ幅を測る、という2軸で資産を評価するわけですね。
同じリターンならリスクが小さいほうが効率的な運用といえます。
リターンとリスクをセットで見るのが大切なんですねぇ。
まさに。
試験では『リスク=リターンの振れ幅』『相関係数が低いほど分散効果が大きい』『相関+1では分散効果なし』が頻出よ。
ここは理屈で覚えると忘れにくいわ。
確認クイズ
ポートフォリオ理論に関する記述として最も適切なものはどれか?
- 投資におけるリスクとは、損失が発生する可能性のみを指す
- 組み合わせる2資産の相関係数が+1に近いほど、分散投資の効果は大きい
- 相関係数が-1に近い資産どうしを組み合わせると分散効果は最も大きくなる
- 資産の数を増やせば相関係数に関係なくリスクはゼロになる
こたえを見る
正解: 3. 相関係数が-1に近い資産どうしを組み合わせると分散効果は最も大きくなる
相関係数が-1に近い(逆方向に動く)資産どうしを組み合わせると分散効果は最大になるのが正しい記述です。リスクはリターンの振れ幅を指す。相関+1では分散効果がない。数を増やしてもリスクはゼロにならないため、他は誤りです。