相続税は『各自バラバラに計算』ではなく、いったん全体で税額を出してから按分する独特の流れをとります。3つのステップで押さえましょう。
相続税って、もらった財産に税率をかけるだけじゃないの?
そこが面白いところ。
相続税は3ステップで計算するのよ。
全体をまとめてから配分し直す、独特の仕組みなの。
つまり、各人が個別に税率をかけるのではなく、まず相続税の総額を先に確定させるということですね。
3ステップって、どんな順番なんですかぁ?
ステップ1は課税価格の計算。
各人の課税価格を出して合計するの。
財産から借金や葬式費用などの債務を引いた金額ね。
ステップ2は相続税の総額の計算。
合計課税価格から遺産に係る基礎控除額を引いた課税遺産総額を、いったん法定相続人が法定相続分どおりに取得したものと仮定して税額を出すの。
実際の分け方じゃなくて、法定相続分どおりに分けたと『仮定』するんだ?
そうなの。
ここで仮に分けて各自の税率をかけ、それを合計したものが相続税の総額よ。
ここまでは実際の遺産分割と切り離して計算するの。
ステップ3は各人の納付税額の計算です。
相続税の総額を、実際に取得した課税価格の割合で按分します。
最後に一人ひとりの税金が決まるんですねぇ。
ええ。
さらにこの段階で各人の事情に応じて税額を調整するの。配偶者の税額軽減や、被相続人の一親等の血族・配偶者以外の人が受け取るときの相続税額の2割加算などね。
2割加算って誰が対象になるの?
補足すると、配偶者・子・父母以外が対象です。
兄弟姉妹や孫(代襲相続人を除く)が受け取ると税額が2割増しになります。
申告と納付は、相続の開始を知った日の翌日から10か月以内。
原則は金銭一括だけど、延納や物納という制度もあるのよ。
確認クイズ
相続税の計算の流れに関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 相続税の総額は各人が実際に取得した財産に基づいて計算する
- 相続税の総額は法定相続人が法定相続分どおりに取得したと仮定して計算する
- 配偶者が財産を取得すると必ず2割加算される
- 相続税の申告期限は相続開始を知った日から3か月以内である
こたえを見る
正解: 2. 相続税の総額は法定相続人が法定相続分どおりに取得したと仮定して計算する
正解は2。相続税の総額は、実際の分割に関わらず法定相続分どおりに取得したと仮定して算出します。1は実際の取得額ではないため誤り。3は2割加算の対象は配偶者・子・父母以外で、配偶者は対象外。4は申告期限は10か月以内なので誤りです。