相続財産を実際に誰が何を取るかを決めるのが遺産分割です。故人の意思を示す遺言と、相続人を守る遺留分もあわせて理解しましょう。
法定相続分って決まってるなら、話し合いなんていらなくない?
それがそうでもないの。
法定相続分はあくまで目安で、相続人全員が合意すれば自由に分けられるのよ。
この話し合いを遺産分割協議というの。
合意した内容は遺産分割協議書にまとめ、相続人全員が署名・押印します。
一人でも欠けると無効です。
分け方には種類があるんですかぁ?
あるわ。
財産をそのまま分ける現物分割、誰かが取得して他の人へお金で差額を払う代償分割、売ってお金で分ける換価分割の3つが代表的ね。
でも故人が『この家は長男に』って書いてたら、それが優先されるの?
ええ、故人の意思を示す遺言があれば原則それが優先されるわ。
遺言には主に3つの方式があるのよ。
本人が全文・日付・氏名を手書きする自筆証書遺言、公証人が作成する公正証書遺言、内容を秘密にして存在だけ証明する秘密証書遺言ですね。
自筆証書遺言と秘密証書遺言は、開封時に家庭裁判所の検認が必要なの。
公正証書遺言は検認が不要よ。
手書きだと財産目録まで全部手書きしないといけないんですかぁ?
補足すると、財産目録はパソコン作成や通帳コピーでも可能です。
ただし各ページに署名・押印が必要です。
遺言で全部を他人に譲るって書かれたら、家族は何ももらえないの?
それはひどくない?
そこで遺留分よ。
一定の相続人に最低限保証された取り分で、これを侵害されたら金銭で取り戻せるの。
遺留分の総額は原則、遺留分算定の基礎財産の2分の1(相続人が直系尊属のみなら3分の1)です。
兄弟姉妹に遺留分はありません。
取り戻す請求は、相続開始と侵害を知った時から1年以内にしないと時効になるから注意ね。
確認クイズ
遺言と遺留分に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 公正証書遺言は家庭裁判所の検認が必要である
- 兄弟姉妹にも遺留分が認められている
- 自筆証書遺言に添付する財産目録はパソコンで作成してもよい
- 遺産分割協議は相続人の過半数の合意で成立する
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正解: 3. 自筆証書遺言に添付する財産目録はパソコンで作成してもよい
正解は3。財産目録はパソコン作成・通帳コピーが認められます(各ページに署名押印は必要)。1は公正証書遺言は検認不要なので誤り。2は兄弟姉妹に遺留分はないため誤り。4は遺産分割協議は全員の合意が必要なので誤りです。